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文芸部×チア部

第2章 Where am I?


翌朝、私は逢坂くんと登校する。

彼がわざわざ家の近くまで迎えに来てくれたから。

これから毎朝迎えに来てくれるって。

すっごく優しいの。大好き。



正門の近くでチア部の1年2人組が私たちを小走りで抜かして、振り返って立ち止まり

「おはようございます」

って挨拶した。

私は飛び切りの笑顔で

「おはよう」

って挨拶を返した。

1年の子たちは小声でキャッキャ言いながら、また小走りで去っていった。

「クスッ。あの子たち、わたしがどんな彼氏連れてるのか見たかったんだよ。きっと」

私は逢坂くんの顔を見て笑う。

「え…。僕なんかで…ガッカリさせてしまったんじゃないだろうか…」

彼がちょっと困った顔になる。

「自慢の彼氏だよ」

私がそう言うと、彼は少し恥ずかしそうに笑った。



朝、教室に入ってから、休み時間も。

なんか気まずくて、ユキと話せなかった。

向こうも話しかけてこなかったし。

私は自分の席で、逢坂くんに借りた本を読んで過ごした。

お昼休み。

お弁当はどうしようかな…。

屋上で1人で食べるか…逢坂くんの教室に行ってみようか…。

考えていると、机の横にユキが立った。

私はちょっと見上げる。

「ナコ、お昼も彼氏と食べるの?」

「え…いや、どうしようかなって…」

私は正直に答える。

「彼氏が出来たからって急に一日中ベタベタするのってダサいよ。
お昼ぐらい、うちらと食べたほうがいいんじゃない?」

ユキが言った。

「うん。そうする」

私は返事した。嬉しかった。
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