第2章 Where am I?
学校の自販機で好きなジュースを買って飲む。
スタイル維持のためにジュースは1日1本て決めてるけど、飲まなきゃやってらんない。
「ナコちゃん。今から部活?」
偶然通りかかった逢坂くんに声をかけられる。
「…今日、部活サボるの」
「え…何かあったの?」
「……」
答えられなくて黙る。
「僕もサボろうかな」
逢坂くんが少し悪戯っぽい笑顔で言う。
そんな顔するんだ、逢坂くん。
ちょっと可愛いなって思う。
「どこかパーッと遊びに行こうか。うーん…。カラオケとかがいいのかな?」
逢坂くんが首をひねる。
「わたしはカラオケ好きだけど…逢坂くんは何が好きなの? 普段、何して遊んでるの?
わたし、逢坂くんのことが知りたい」
逢坂くんの顔がちょっと赤くなる。
あ、私、なんか意味深な言い方しちゃったかな…。
「僕が普段行く場所なんて…ナコちゃん楽しくないと思うけど…」
逢坂くんが首を傾げる。
私は言う。
「わたしが何が楽しいか…何が好きかは…わたしが決めるよ」