第2章 一日目 ☞ 昼
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感極まるカップルを静めた後、エプロン姿の二人女性がすくっと立ち上がる。
掃除「わたくしはこの館内の掃除婦をやっております、ユリと申します」
洗濯「同じく、洗濯係をしております、テトラと申します。ユリとは同胞で二年前からここで働かせてもらっています」
礼儀正しく礼をすると、静かに座った。
探偵「これで全員が自己紹介をしましたね。でわー...」
彼氏「まだ一人いるぜ」
僕の言葉を遮り彼氏が言った。
するとざわざわとしていた周りがしーんと静まり返った。
彼氏「もう一人いる、名前はシェリーだ」
探偵「....その方は何処へ?」
彼女「自分の部屋よ。朝から閉じこもって出てこないの。今日初めて被害者が出たの、それが...」
彼女は一瞬言葉を詰まらせた。
彼女「ー....シェリーの恋人だったのよ....!!」
言い終えると、彼女はうぅ、と自らの手で顔を覆い伏せた。
どんよりとした空気が場を支配する。