第3章 ~事のはじまり~
わざとわかっているような言い方をすると、コイツはなんで知ってるの?っていう顔をした。
美月「ずっと、貴方と話してみたいと思っていたのよ。
憎ったらしいあんたと……………。」
コイツの照れた顔を見ていたら、無性に怒りが湧いてきた。
それと同時に、コイツは絶望に満ちた顔になった。
瑛莉「な、んで…………」
美月「なんで初めて会ったやつにこんな事言われるかって?
当たり前じゃない…………………!!
私の智なのよ!
なのに、あんたが智の視線に入った途端、智はあんたを見るようになったわ!!!
全部あんたのせいよ!
私のことを好きでいてくれた智を返して!!」
もう、止まらなかった。
言いたいことが次々に出てきて。
コイツを見下ろしながら私は泣き叫ぶ。
悔しかった。
憎かった。
智の心を奪ったあんたが。
私を見ていた智を………智を取られたのが!