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女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第6章 修学旅行は波乱の予感?


その後、餡蜜を食べたり、みたらし団子を食べたりと食べ歩きをしてイベントがあった呉服屋に戻った。

「ありがとうございました~」

呉服屋の女性店員に笑顔で見送られ、俺達は今夜、泊まる予定の宿舎に帰っていった。宿舎は京都らしい瓦屋根の立派た建物だった。内装も和風でとても落ち着きのある部屋だった。

「おぉー!」

「凄いですね」

青峰と黒子は感嘆の声をあげて、辺りをキョロキョロと見渡して珍しそうに眺めていた。

「お?時間ぴったりやな~」

出迎えてくれたのは俺らのクラスの大阪弁を喋る教師だった。

「部屋割りは決まってるからさっさと荷物持って部屋、確認しとき」

「「はーい」」

先生の指示に従い、ロビーに運ばれていた自分達の荷物を探し当て、部屋番号を確認して部屋に入る。

「わあー!広いね~」

「三人の部屋にしてみれば、やけに広いな」

俺は桃井と瑞穂の三人で同じ部屋になった。違うクラスだが、全体で自由に班を決めていい事らしいので俺はこの友人二人と一緒になる事にした。

「楽しかったね~京都の散策」

「そうだね!やっぱり、修学旅行は楽しい!」

桃井と瑞穂は中央にある机を囲んで座り、楽しそうに笑っていた。俺も同じように座る。

「椿ちゃんも楽しかったよね?」

「あぁ、一番楽しかった気がする」
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