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女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第6章 修学旅行は波乱の予感?


「あの~もしかして、お二人は付き合ってるんですか?」

グサッ

随分、ストレートな質問をぶつけてきた。あまり、聞かれたくない質問だ。答えようか迷っていた俺の手を黄瀬がギュッと掴んで女の子達に見せるように上げた。

「付き合ってるっスよ~」

「あっおいっ!」

「きゃー!そうなんですかー!!」

「あ!綺麗な指輪までしてる!」

答えを聞いた直後、女の子達はキャピキャピと楽しそうに話をしている。女の子は本当にこの手の話が好きだな…

「写真、ありがとうございました!」

「お幸せに!」

「ありがとうっスね~」

黄瀬はブンブンと嬉しそうに女の子達に手を振って別れた。

「まったく…なんで言いふらすんだ!別に関係ない人にまで話す必要ないだろ!?」

「別にいいじゃないっスか~関係ない人だからっスよ」

つまり、黄瀬は関係ない人だから話ても大丈夫だろうと思っているのだろう。それにしても…黄瀬は良くモデルの黄瀬涼太だと気が付かれないものだ。

「黄瀬、本当にモデルの仕事してるのか?」

「ん?してるっスよ?椿っち、専門のモデルを!!」

「何が専門だ!!頼んでないぞ!」

「俺が好きでやってるだけっスからね」

「てか、専門のモデルってなんだよ…」

「氷童、黄瀬、次の場所に行くぞ?」

赤司に名前を呼ばれて黄瀬との口論を止める。あまり、赤司を待たせると衣装まで斬られそうで怖い。
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