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女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第6章 修学旅行は波乱の予感?


「やっぱ、京都なら金閣寺だろ!」

「えー!清水寺だよ!」

「食べ歩き~」

「まとまんねー」

始めてから約15分が経過…。最後にどこに寄るかで揉めていた。

「なあ…この清水寺に行く途中にある呉服屋でコスプレが出来るらしいぞ?」

「へえ~楽しそう!」

俺が差し示したパンフレットの一部に皆が吸い込まれるように見た。そこにはそこのお店限定のコスプレが出来るイベントだった。

「んーなになに?"女の子は舞妓さん、男の子は新撰組に変身してみよう!これで気分は江戸っ子だ!"だそうだ」

説明してみせた赤司。だが、さっきの説明の時、声、裏返ってなかったか?なんてそんな事を言うのは自殺行為なので口をつぐみ、皆の反応を見る。

「いいんじゃね?」

「賛成です」

「俺もこれで構わないのだよ」

「楽しみだね~」

皆からの評価はいいようだ。こうしてプランも決め終わり、解散してそれぞれ、帰路についた。

「椿っち~」

「なんだ?」

「修学旅行、一緒に寝れるといいっスねえ~」

「いや、無理だろ」

「なんでっスか?」

「考えなくても分かるだろ!男女で部屋は違うし、部屋の移動はどうせ禁止だ、一緒に寝るなんて無理だろ」

「そこはどうにかなるっスよ」

「いや、どうにかしなくていいっ!」

「えー普段、一緒に寝れないんスからいいじゃないっスか~」

口を尖らせて不満を口にする黄瀬。
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