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女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第6章 修学旅行は波乱の予感?


「バスケかあ…」

何気なく眺めていた先に黄瀬の顔がばっちり入った。

(げっ!)

意識もせずに黄瀬の事を探すようになっていた自分になんともがっくり来たり、恥ずかしくなったり…。

「あ~今、氷童ちん、きーちゃん見てたでしょ?」

「はあ?見てない!!」

「うそ~!絶対、そうだってえ~」

さっきのがバレていたのか桃井は俺の脇腹をつつく。相変わらず、鋭いなあと思う。

「しかも指輪まで付けてるし~」

「はあ…からかうのもいい加減にしろ、二人共」

反論すれば、余計に自分が傷付きそうなので止めておく。

「椿っちー!!」

ガバッ

「うわあっ!////」

「やっぱり、椿っちを抱き締めてると落ち着くんスよ~」

「俺はお前のペットか何かか?」

「違うっスよ、椿っちの体、柔らかいっスから」

スリスリと背中に頬を刷り寄せてくる黄瀬。人肌が恋しいのか、すぐ抱き付いてくる。満更でもない俺がいるのは言うまでもないだろう…

「おい、皆、集まってくれるか?」

すると赤司がキセキの皆を集めてきた。勿論、俺、桃井、瑞穂も召集された。

「なんだ?赤司?」

「もうすぐ修学旅行だろ?」

「まあ、そうですね」

「そこで、だ!俺達で自由行動の時のルート決めをしようと思う」

「それ、やんなきゃいけねーの?」

青峰がはあ?めんどくせーと言った感じで呟いた。

「僕に逆らう気かい?青峰?」

「い、いや…なんでもねー…」

ハサミをザクザク鳴らして笑顔で青峰に聞き返す(半ば、脅し)赤司に皆も冷や汗を一筋流す。

(やべーよ、こいつ…いつか人を殺害しかねない…!)

「いいから話進めよう!」

俺が強引に元に戻し、修学旅行のプランについて話し合いが始まった。
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