第5章 クリスマスデート
恥ずかしそうに顔を背ける椿っち。
「そうっスか?別に俺は恥ずかしくないっスけど」
「俺が恥ずかしいんだっ////」
「まぁまぁ」
恥ずかしくて顔が赤いのか怒りで顔が赤いのかは分からないがとりあえず、優しく宥める。
「そろそろ、お腹空かないっスか?」
「…確かに…昼はそんなに食べてないからなあ」
「どこに食べに行きたいっスか?」
「そうだなあ…」
辺りをキョロキョロと見渡し、しばし、考えてから…。
「焼き肉」
「は?」
「だから、焼き肉」
「いやいや!!なんでそうなるんスか!?普通はなんか…フレンチとかイタリアのお店とか…なんかあるでしょ!!」
いきなりの珍返答に突っ込まずにはいられなかった。え?デートなのになんで焼き肉?色気ないっスよね?さっきまでの雰囲気はどこに行ったんスか?
「いや…単純にお腹が空いてたから」
「台無しっスよ…」
「え?」
「もしかして椿っちってデート初めて?」
「勿論」
ドヤ顔で言われたよ…まあ、無理もないっスか…
「焼き肉意外じゃダメなんスか?」
「ダメ」
ダメの言い方、可愛いっスけど…えー
「お願い!!」
今度は手、握って上目使いでお願いされた。うわあ…マジ、可愛いんスけど…
「わかったっス」
「やったあ!」