第4章 番外編ーよくある事ってこれですか?
俺の格好をした黄瀬は上着、パーカーを脱ぎ、Yシャツとスカートだけと言う形になった。Yシャツの下に何も着てこなかったせいか、下着が透けて今にも見えてしまいそうだった。
「それにしても…」
また、黄瀬が何かを企むような顔を俺に向けてから、いきなり胸をわしづかみした。
「ぎゃぁあああっ!!!やめてくれぇええ!!」
(嫁に行けなくなるだろうがーっ!!!)
「椿っちの胸、触ったの初めてっスよ~意外に大きいんスね?」
「やめてくれぇええ…////恥ずかしいから…」
「むー」
黄瀬は物凄く渋々と言った感じで掴むのを止めた。だが、悲劇はまだ、これからだった。
「黄瀬、その格好であざとポーズやってくれよ」
「ちょっ!!青峰っ!」
「いいっスよ~」
「お前も軽く了承すんな!俺の体だぞ!」
黄瀬も青峰も俺の言葉に聞く耳を持たず、勝手にやりはじめた。なんか、青峰、携帯用意してんだけど…写メする気かよっ!!
「しゃ、写メだけはっ!!!」
青峰が手にしていた携帯を回し蹴りで弾き飛ばす。ガシャンと嫌な音を立てて体育館の床に落ちる。
(おぉ…黄瀬の体、動きやすっ)
「なにすんだよ!黄瀬…じゃなくて、氷童!!」
「写メなんか撮ろうとするからだろ!?」
「別にいいじゃねーか」
「ほほう…?だったら、携帯折ったろか?」
「…なんか黄瀬の顔で言われても凄みねーな」
うわあ…そんな顔してんのかよ…黄瀬。とりあえず、青峰の携帯を素早く広い、ジャージのポケットにしまう。
「おい!携帯、返せよ!氷童!」
「駄目だ」