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女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第1章 転校生は美少年?


昼休みも終わり、午後の授業でボケーと考えていた。たまにくるとは言ったが、それで良かったのか?

午後の授業も終了して放課後に。

とりあえず、体育館に行くため、鞄に荷物を入れて席を立った。すると…

「氷童さん!ちょっと時間、いい?」

「ん?なんだ?」

同じクラスの女子に呼び止められ、仕方なく着いていった先は廊下の端だった。これはもしや…と嫌な予感を抱きながら話を聞くことに…

「えっと…氷童さん…そのですね…」

「…早くしてくれな?これから用事があるんだ」

「あ、はい…その…好きなんです!付き合って下さい!」

はい、来ましたーお決まりの告白。

「あのー俺、女なんだが…?」

「女でも構いません!!」

「いや!俺はそんな危ない関係にはなりたくない!」

じゃ!と手を振ってその場を必死に逃げるようにして体育館に向かった。転校初日から告白って…どんだけついてないんだよ…
嘆き悲しみながら、体育館に着いた。

「うわ…久々だな…バスケ見んの」

体育館では昼休みの時に会った生徒達と他のバスケ部員が練習をしていた。誰も真剣な眼差しで練習をしていて誰一人サボっている奴はいなかった。

(まあ、バスケで有名な部活なんだからサボってる奴はいないか)

少し中に入り、見学をする。同じクラスの黄瀬もまた、真剣にやっている人の一人だった。

「あれ?氷童ちんじゃん!来てくれたの?嬉しい!」

名簿らしき物を持ってやってきた桃井が俺を見つけて嬉しそうに駆け寄って来た。

「いや…逃げ場がここしかなくってな…」

「逃げ場?」

「いや…なんでもない」
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