• テキストサイズ

女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第1章 転校生は美少年?


「…恥ずかしい…んだが」

口元を手で隠してそっぽを向く。その向いた先には黄瀬の顔があった。黄瀬もニヤリと笑っていた。なんかムカつく。

「そんなに照れないでよーご飯冷めちゃうから食べよ!」

「そうだな」

「そうですね」

赤司と黒子が頷き、皆、それぞれのお弁当を開けて箸を取り、食べ始める。いつまでも照れていても仕方ないので俺も箸を取り、口に運んで食べる。

「ねえ、氷童ちんはさ、何処の部活に入るの?」

「まだ、決まっていないが?」

「じゃあ!バスケ部のマネージャーは?楽しいよ」

「バスケ部のマネージャー?俺が?」

「うん、あんまり、人数がいなくて大変なんだよね?」

桃井にバスケ部のマネージャーに誘われ、暫し悩む。学校が終わった後は特に何もないが…

「…余計に注目を浴びる事になりかねないな…」

「そんなのどーでもいいだろ?」

「はあ!?俺はどーでも良くないんだ!!前の学校じゃあ、しょっちゅう告白やら手紙やらが凄いんだ!」

「それは大変そうですね?」

「だろ?!」

黒子が少し困ったように頷いた。俺は同情してくれた黒子を尊敬するような眼差しでみる。

「そっかーそれじゃあ…選手としては?」

「マネージャーより目立っちゃうよ!!」

「あれ?そうなの?」

桃井は口にご飯を運びながら、可愛く首を傾げた。その他の奴は黙々と食事をしていた。

「たまにくるだけでいいからー!」

「……わかった、たまにだからな?」

「本当っ!?ありがとうー」

桃井の押しに負け、渋々頷く俺。なんでかなー…
/ 131ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp