第3章 バンドコンテスト
「それなら良かったっス」
黄瀬は安心したように顔から緊張を解き、綻んだ。
「黄瀬、そろそろ、結果が発表される頃じゃないか?」
俺はふと思い出し、黄瀬の顔を見た。黄瀬もあ!と声を上げて急かすように手を引いた。
「そうだったっス!優勝してるといいっスね?」
「そうだな」
慌てて体育館に戻り、塚田達の元に駆け寄った。説明を聞けば、まだ発表はされておらず、これから発表されるとの事。心臓をドキドキと脈打ちながら緊張を表している。
『さて、結果が出ました!まず3位から発表いたしましょ!第3位は…2-Bのスターボックスです!』
わー!!と歓声が上がる。
『第2位は…ブラックトパーズ!』
またもや歓声が体育館を包んだ。次はいよいよ第1位だ。
『第1位は…!』