第3章 バンドコンテスト
「お?まだ、やってる」
体育館に行くとバスケ部はまだ最後のミニゲームをしていた。黄瀬はミニゲームで青峰と同じチームにいた。
(へえ…一緒にやってるよ)
「黒子っ!ボールくれ!」
青峰が黒子にボールを要求。…てか黒子も同じチームだったのか。黒子は得意のミスディレクションを使い、ボールの軌道を変え、青峰にパスを出す。
「よしゃあ!」
ボールをもらい、ゴールに向かって走る。
ガンッ
見事に青峰のダンクシュートは決まり、ミニゲームは終了。
「青峰っち、ズルいっスよ!俺もダンク決めたかっスのに!」
「へへんっあの時は俺がゴールに近かったからだ」
相変わらず、あのスコアラーは上手い。まだ、発展途上だが、絶対これから伸びるだろう。
(…高校に入ってからが楽しみだな)
「氷童ちん、楽しそうだね?」
「え?」
いきなり、桃井が隣に来て話し掛けてきた。
「なんかあったの?」
「いや…とくに」
「えー!絶対、なにかあったでしょー」
「ないっ」
桃井がちょんちょんと肩を突っついてくる。全く…軽くため息をついてからこっそりと桃井に教えた。
「(今日…初めて友達が出来たんだ)」
「(そうなの?え!?じゃあ、私は友達じゃないの?)」
残念そうに肩を落とす桃井。
「いや、違う!桃井はもうと、友達…だ///」
「本当?!ありがとうっ!これからもよろしくね?氷童ちん」
「あぁ」
桃井も友達と再認識してより、中学校生活が良いものになりそうだった。