第3章 バンドコンテスト
「椿っち…身体が冷たいっスよ…」
「しばらくここにいたからな」
仲直り?が取り敢えず、穏便に済み、まだ、後ろから抱き締められている格好だ。
「黄瀬…いい加減…離してくれないか?////」
「やだっス」
そう言ってうなじに生暖かい舌を這わせる。
「うひゃっ////」
さらに軽く口付けをされる。前にも攻められた事があったが、それ以上に緊張と恥ずかしさが入り交じったような感情がさらに増していた。
「もっと…もっと…深く…椿っちの事を愛したい…」
「…よく、そんな恥ずかしい台詞言えるな…////」
「だって…椿っちがもっと俺の事を愛して欲しいっスから」
「……////」
(もう…前からお前の事が…)
「好きだ…/////」
「え?なんて言ったんスか…?」
「だから…好きだって言ったんだ…っ////」
もう心臓が爆発しそうだった…絶対、顔が真っ赤になっていると思われる程、顔が熱い。黄瀬に向き直り、恐る恐る黄瀬の顔を見た。黄瀬は…俺と同じように顔を真っ赤にしていた。
「…え…マジで…泣きそうなんスけど…////」
「はあ!?な…なんで…?」
「いや…今まで椿っち、何処か引いてた所があったっスから…」
「え?あ…もしかして…俺、今までの事が恋愛指南だとばかり思ってたから…」
「なんスか!それ!俺、ずっと本気だったんスよ!?」
「なんか…悪い」
「別の意味で泣きたいっス…」
黄瀬は顔を赤くしたまま、俯いた。その時、俺が持っていたサイダーが目に入ったのか、いきなり、素早く奪って残りを全て飲んでしまった。…って、それ…俺の飲みかけ…
「黄瀬…それ…俺の飲みかけなんだが…」
「知ってるっスよ?…なんスか~?もしかして、間接キスより直接の方が良かったっスか?」
黄瀬は唇を軽く舐める。それが何故か色っぽく見える。黄瀬は俺に近づいてきて唇を撫でる。ドキッと心臓がはね上がった。五月蝿く心臓がドッドッドッと鳴る。
「き、黄瀬…/////顔が近い…」
「…もう逃がさないっスよ…」
「あ…/////」
優しくキスされたかと思ったが、舌が入ってきて、かき乱される。唾液が混じる…
「黄瀬…/////」
「…こんな所で可愛い声…出して…襲われたいんスか?」