第2章 黄瀬涼太による恋愛指南?!
「…や、優しくなんかない…///」
「照れても無駄っスよ?これから毎日、積極的にいくっスから」
うわあー…そんな色気のある目で俺を見るな!黄瀬ってこんな奴だったか?…でも、まあ、黄瀬は俺を助けるつもりでそんな事を言ったり、してくれてるんだろうな…恋愛が上手く出来ない俺に…
「何、ボーッとしてるんスか?行くっスよ!」
「あぁ…って、黄瀬!密着し過ぎだ!離れろ!////」
「なんでっスかー!恋人同士なんスからくっついて当然っスよ?」
「だからって…!腰に手を回すな!せめて、手を繋ぐくらいにしろ!」
「えー!…しょうがないっスねえ~」
黄瀬は不満そうに唇を尖らせて渋々、俺の手に自分の手を絡めてきた。黄瀬の手…冷たいな…
俺は少し…ほんの少し握る手に力を込めた。それには黄瀬は気付かず、ニコニコ顔で朝の通学路を歩く。
「椿っち、めちゃくちゃ顔赤いっスよ?」
「はあ!?赤くない!!寒いからだ!////」
「バリバリ、暖かいっスけど?」
「赤くなんか…ないんだからな////」
「可愛いっスねえ~照れた顔が一番、可愛いっスよ、椿っち」
「…からかうのはよせ…///」
クスクスと笑って俺の顔を覗き込んでくる黄瀬。
「からかってないっスよー本気でそう思うんスから」
転校してきてそうそう彼に好かれてしまったのが運のつきだった。好かれるのは別に嫌いではないが、こうも積極的に来られると正気じゃいられない気がする。