第9章 十邪の気持ち
ー由女sideー
私、悪い事しちゃったかな…
確かに、女遊びはいけないと思うけど、それを私が口出ししちゃいけなかったかな…
十邪「由女。」
由女『十邪…』
十邪「その…いきなり怒鳴ったりして、ごめんな…」
由女『え…』
十邪が…謝った…?
十邪「俺、さ…母親が居ねぇんだよ。」
由女『え、』
十邪「だから、母親の温もりって言うか…女の温もりを知らねぇんだよ。」
由女『そう…だった、んだ…』
十邪「あぁ。」
由女『ごめん…私、何も知らなくて…』
十邪「良いよ、別に。本当の事だし。」
由女『え…』
十邪「結局は、母親が居ないって言いがかりつけて、女に縋ってるだけなんだよ、俺は。」