第4章 見えない壁。
美風藍が休み続けて5日目。
少しだけど…心は落ち着いていた。
でも、やっぱり寂しくて…
美風藍に会いたかった。
映画の番宣のため、
メディアへの露出が増えはじめた。
美風さんがお休みの分、
今は私が一人で頑張らなければならない。
私は気合を入れて、
スタジオへと足を向けた。
今日は美風さんと同じ事務所の
寿嶺二さんと黒崎蘭丸さんの出る番組の人気コーナー
「教えて!恋のプロフェッサー」に出演させていただく事になった。
このコーナーは視聴者からの恋愛相談を
博士に扮した寿嶺二が答えていく。というコーナーだ。
スタジオに入ると、
既に寿さんと黒崎さんはいらっしゃった。
私は足早に二人の元へ向かうと、
挨拶をした。
「お疲れ様です。今日はよろしくお願いします。」
私がそう頭を下げると、
二人も挨拶をしてくれた。
寿さんは常にニコニコとしている方で
対照的に黒崎さんは常に冷たい感じの方だった。
二人は美風さんとユニットを組んでいたらしく、
仲がいいようだった。