第20章 約束*相葉*side
そのまま車に戻ろうとしたけど
あまりにも夕日が綺麗で立ち止まった。
『相葉さん…泣きそうですね…』
「ふふっ…うん。ちょっと…
こういうの見ると辛いことも
乗りこえて良かったって思うの。」
そう言って一緒に見つめてる
ちゃんの手を握った。
それは今日はじめてのことで…
きっと待ってたんだろうなって
ほどの強い握り方だった。
「待ってた?」
『……だいぶ』
なんて言っちゃうんだから、
もうどうしようもない。
抱きついちゃお!
『相葉さん!?』
後ろからギュッと抱きしめると
俺の腕の中で騒ぎ出すちゃん
「ちゃん寒いでしょ?
風邪とかひかれたら困る。」
『な、なんでですか?』
「襲えないじゃん」
『……サイテー』
「相葉くんも健全だからね?
アイドルだけど狼なのよ?」
『…ふーん…』
何か気まずくなっちゃって
俺は助けてくれるはずもない
夕日を見つめ直した。