第33章 記念日
「…好き」
『………』
「ん?…好きだよー」
聞こえてるよ。
でもね?ちょっとあたしを
恐がらせた罰だよ。
「ねぇ……好きだよ?」
はぁ…きゅーってなる。
胸がね?すっごい苦しいの。
「今日、記念日なんだけどさ?
そんな態度でいいのー?
相葉くん怒るよー!」
その言葉にハッとした。
今日は12月19日。
そうだ。記念日…なんだ。
あたし…忘れて…
『……好き』
「もぉ…許しちゃうの知ってるでしょ?」
そう言って優しくあたしにキスをした。
うん。知ってたの。
雅紀は“好き”に弱いって…
しかも上目使いね?笑
こんな記念日も忘れる女だけど
愛してくれますか?
「好きだよ。愛してる。」