第33章 記念日
その倉庫は初めて相葉さんに
キスされた場所に似てた。
あのときは二人とも気づいてなくて
好きなんて感情になるとは思わなかった。
「んぅ……んー?」
『え!!?』
「わっ!!?」
急に男の人の声がして
身を構えると相葉さんが眠そうに
目をこすって現れた。
「え…?」
『な…なんで…ここに…』
「え?…わかんない…ふふ」
わかんないって…
あたしも分かんないし…
『あ…二宮さん!』
そう思ってると倉庫の扉の
前に立つ二宮さんを見た。
「相葉さんは大道具にぶつかって
気を失ったんですよ。
それでメンバーで考えて、
あなたをここに閉じ込めてみようと。」
は?意味わかんない。
ということは二宮さんは知ってたの?
「本当はケガってメールしようと
したんですけどね…
これは俺の失敗ですわ。
じゃあ…ごゆっくり」
そう言って二宮さんは
倉庫のドアを閉めた。
『ちょっ…』
ガチャンっ
最後には鍵の音まで…
「…足」