第30章 決意の朝
雅紀の腕の中に入ると
優しく頭を撫でてくれた。
雅紀のトクトクいってる心臓
『今日、会ってくるね…』
「うん。…もう?」
『ううん。まだ…
ていうかまだここにいたい。』
雅紀の気持ちってすぐ分かっちゃう。
嬉しいとギュッてする力が強くなる。
「はぁ…行かせたくないなぁ…」
『行きますよ。
終わりにしないと…』
「怖い?」
きっと雅紀は分かるんだ。
あたしが少し震えてることも…
『ちょっと…』
やっぱり雅紀といると弱くなる。
前は我慢してたのに…
「雅紀くんパワーあげるからさ?
頑張っておいで!」
そう言って力強くあたしを
抱き締めてたくれた。