第30章 決意の朝
チュンチュン…
鳥の鳴き声がして、
眩しい日射しに目が覚めた。
『ん…』
そうだ。あたし…お泊まり…したんだ。
で、当たり前に裸なわけだ。
そして隣には子犬みたいに
スヤスヤ眠る相葉さんがいた。
「ん………」
『あ、起きちゃいました?』
そう言うとふふっと言いながら
あたしのほっぺを撫でる相葉さん
『相葉さん…あたし』
「相葉さん?
昨日はあんな雅紀って連呼してたのに」
『……』
「あ…固まった…ふふっ…」
確かに昨日は“雅紀”なんて
普通に言っちゃってたな。
『……』
「ねぇ…言ってよ。
雅紀、まーさーきって…」
『ま……さ…きー…』
「却下」
『まさき…さん…』
「さんって…ヒャハハハ」
『……雅紀』
「ふふっ…おいで?」
そう言われてあたしは
雅紀の胸のなかにはいていった。