第28章 ぬくもり
「どうした、お前…」
稲葉さんが休もうと言って
自販機のソファーで座るあたし
『っ…強いんです…あたしは…強い…
だから大丈夫なんです。』
「おい、…
お前また始まったか?
なんで頼らないんだよ…ほれ」
『っ…すいません…』
涙はまだ止まらなくて、
稲葉さんから貰った温かいコーヒーを
手で持っていた。
「Mステの時もそうやって言ってた。
お前は自分を責めて、
あれから働きまくって…倒れたろ?」
『っ……でも…罪なんです…っ
あたしいろんな人を傷つけてるんです。』
二宮さんも、
大輝くんも、
相葉さんのことも…
「あ…大野さん…」
『え…あ…』
稲葉さんが急に仕事モードに
なったと思ったら、
あたしをにこっと見て笑う大野さんがいた。