第2章 はじまりの物語
私は、一つの決心をした
もう、迷いはない
これ以上、苦しい思いはしたくない
マンションのベランダに立ち、地面を眺める
ここから飛び降りれば、私は苦しみから解放される
父さん、母さん
ごめんなさい
“強い心を持ってほしい”って思って短剣術と体術を習ってきたけど
どうやら私は“強い心”を持てなかったらしいです
学校のいじめごときに耐えられなくて、自殺をするんだから
本当にごめんなさい
そして、さようなら
生まれ変わったら、強い心と信念を持った人になりたい
そすれば、自殺なんて馬鹿な真似をしなくてすむんだもの
私はゆっくり目を閉じて
体を傾けた
頭名の中に走馬灯が流れる
思い出すのは、楽しかった思い出
おかしいね、あんなに苦しい思いをしたのに
私は、幸せそうに笑ってる
そして私は、地面にたたきつけられ
意識を手放した