第23章 アニメ化もだいぶ経っちゃいましたけどね

「マツイ棒威力半端なさすぎだろォオ！」

『新八くん、それさっきも言った』

「あ、原作通りにやってるもんで、原作だとここで一旦CM挟むんでつい…
気を取り直して…

ほとんど周囲が焦土と化してるよ！
キャッチボールどころか、ボールが全てを貫通して返ってこないよ！これって一体⁉︎」

＊＊＊

「お〜いエリザベス〜、行くぞ〜」

エリザベス、グローブを付け、桂さんのボールを取る体制に。

「くらえ！一！球！入！魂！」

バキューン

「見たか！これが俺の…
マツイサイクロンだ！！」

みたいな感じに止まってる桂さんの姿がある。
(※くどいようですが桂さんの会話以下略)

もうホントそう言ってるとしか思えないように桂さんは、ロケットパンチを出すときのように腕を前方に向かって突き出し、ニヤリと黒い笑みを浮かべて笑っていた。

「ボールっていうか、ただのロケットパンチだったアルなぁ」

「なんでコイツらいきなりそんなマツイ棒に馴染んで使いこなしてんだ！！」

『どうしてキャッチボールからその構えが自然に出てくんだよ！この馬鹿わ⁉︎⁉︎』

「それより！」

突然新八くんはハッと気付いたように声を上げて走り出した。
その後を私達も少し遅れて追いかける。

「電池ですよ電池！！」

マツイ棒が通った痕跡と思われる、建物もろとも貫通して一直線に空いた穴を辿っていく私たち。

「どこまで行っちゃったのかなマツイ棒は！
もしかして電池握ったまま消し飛んじゃったんじゃ！」

大通りに差し掛かった時、先頭を走っていた銀さんが突然立ち止まった。

「待て！あそこに浮いてるのは！」

みんなしてその方向へ顔を向けると、そこには、

「あった！良かったぁ、マツイ棒は無事…ってうわぁあ⁉︎」

＊＊＊

「お妙ちゃん危ないっ！」

「え？」

な状態で止まっている九兵衞くんとお妙ちゃんの姿があった。

「無事じゃなかったァアア！！」

多分、九兵衞くんの声に反応して頭だけ横に向けたお妙ちゃんの額には、ロケットパンチが接触する直前で止まっている。

…というか、もうコレぶつかってんじゃね？


「姉上ェエエ！！なんてこった！思いっきり姉上の頭にぶち当たった瞬間だァアアア！！」

「マズイな。このままじゃ0.001秒後にマツイ棒は電池と共に消し炭にされるぞ！」

「いや！姉上の心配しろよ⁉︎」