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【ハイキュー!!】青春直下の恋模様【短編集】

第13章 Stay, My Darlin'!!(影山飛雄)※


「うわー、なんもないね」
部屋に入るなりなまえさんはそう言った。「座るとこもない」

確かに、俺の部屋にはベッドと机くらいしかない。なまえさんはしょうがなくベッドの端に腰掛けた。いつも、俺が、寝てる、ベッドに。

彼女の行動1つ1つを、そういう目で見てしまう。だってそうだろ?自分の部屋に好きな人がいるんだ。幸せすぎて頭がくらくらする。

「俺の親、明日の夜まで帰ってこないんです」俺もなまえさんの隣に座った。「泊まっていきますよね?」

「いや、そんな話、聞いてないけど」
「泊まってってください」

細い両肩を掴んだ。そのまま唇を奪いそうになるが、冷ややかな目線に気付いて固まる。

落ち着け。学習しろ。深呼吸、平常心。

右手で自分の頬をバチンと叩いた。流石にびっくりしたのか、なまえさんが目を見開いた。

また彼女に顔を近づける。

「……キス、してもいいスか」
「影山、顔こわいよ」
「したいです」
「キスだけでいいの?」
「……っ!?」

よくないです、と頭だけで返事をして、唇を押し付けた。
もう無理もう我慢できないもう限界。

「いいよって、言って、ないんだけど」

リップ音の合間に彼女が言葉を挟んだ。耳を貸さずに乱暴に舌をねじ入れて、相手の舌を絡めとる。濡れた唇が気持ち良すぎて、それだけで興奮する。

息が苦しくなって唇を離す。俺は肩で大きく呼吸をするのに、なまえさんは余裕の表情で「まぁ、今日はしないけど」と言った。
ナイフで心臓を抉られたような衝撃が走る。

「なんでですか」
俺はなまえさんに詰め寄った。「ヤですシたいです」

頭に血がのぼって、返事も待たずに押し倒した。ギシ、とスプリングが軋む。乱暴に手首を押さえつけて、彼女の上に跨った。細い腰に指を這わせる。

「そこはやめて」

姉が弟に諭すような口調で言われた。手が止まる。それならばと下腹部を撫でようとすると、また「そこも駄目」と声が飛んできた。舌打ちをする。

あれもダメ、これもダメ。じゃあ一体何ならいいんだよ!

興奮と苛立ちがピークに達してワンピースの裾を乱暴にめくり上げた。隠れていた白い下着が現れる。


「やめなさい、飛雄」


人を殺せるんじゃないかと思うほどの鋭さで怒られて、手から布が落ちた。白い脚の上に落ちて彼女の下着を再び隠す。
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