第36章 みんなで共同生活!(烏野1年生ズ)
そんな訳で、30分後
「やった!俺の勝ち!」
「え!?また山口1位なの?」
「いつも月島の相手してるだけあって強えぇ」
「 」
「影山息して!!」
「じゃあさじゃあさ!今度はレースゲームしよう!」
「えー、日向いっつもカーブの時に身体傾けてくるじゃん。邪魔なんだよね」
「うぐっ!……じゃ、邪魔しないように頑張る!」
「ただいまー」
「おかえりー。影山、ソフト交換して」
「おう」
「ねえ、みんな何してんの?」
「何って、テレビゲー……」
「「「「あ、」」」」
リビングの扉を見ると、レジ袋を両手に持った月島が立っていた。ピシッ、と何かに亀裂が走るような音がしたけどアレはなんの音だったんだろうね。私達の心が崩れる音だったのかな?
そんな訳で、30分後
「ツッキー!掃除終わったよ!」
「なあ月島、ごめんってば!ほら、影山も謝れよ」
「……わ、悪かった」
「つーきーしーまー!!いい加減出てきなってばー!!」
私達は月島(と山口)の部屋の扉を叩いていた。中から鍵がかけられてて扉が開かない。なあ、これ中でヘッドホン使われてたら俺たち徒労なんじゃねえ?って日向が言ったことに対して私は彼が『徒労』という言葉を知っていることに驚きを隠せませんでした。それからあることを思いついた私は、わざと大きな大きな声を張り上げて山口に話しかけた。
「しょーがないねえ、山口。これじゃあ山口は部屋に戻れないねえ」
「え?あ、うん、そうだね」
「寝る場所がないから、今夜は私の部屋で一緒に寝ようか」
「え!?」
もちろん冗談なのだが、わからない山口は真っ赤になって狼狽えた。え、えぇ!?なんて口をはくはくさせる彼に、「ずるい!俺もなまえと一緒に寝る!」と日向が大声を出してきたのでいいよいいよ!もう4人で一緒に寝よっか!!私のベッドで!と言ったところでガチャリと鍵の開く音がした。男の子って単純だよね。