第46章 彼女の努力
その話を聞いた彼女は「…よかった。勝てて」と呟いてから今さらながら安堵の溜め息を吐き、その様子を見た赤司は「勝ったら思い出すと、考えているのかい?」と彼女に問い掛けた
すると名前「え、違うの?」と彼にむしろ問いかけると、彼は口を開いた
赤司
「まあ推測だからな…とりあえず、黒子から順に思い出していったんだろう?その時のことを簡単でいい。教えてくれ」
名前
『えっと…テツヤは言伝てだからあんま分からないんだけど、火神と日本一になろうとまた約束して拳を合わせたとき?』
赤司
「ああ」
名前
『涼太が大輝…桐皇と戦った後だったかな?電話越しだったけど。で、緑間が誠凛と戦った後に会って…たまたまね?』
赤司
「…ふむ」
名前
『大輝も緑間と同じく戦った日の夜に寝れなくて…なんか夢?で色々あったらしい』
彼女の夢という単語に赤司は「…あの白い空間の事か」と少々前まで自分がいた空間を思い出していた
しかし彼女はその事に気づかず先日紫原から聞いた話を頑張って思い出し、また黒子とした会話を思い出していた
名前
『で、紫原が試合終了直後になんか…帝光の時のバスケの試合を観たらしくて、そこにあたしが居たらしい』
赤司
「…試合終了直後」
名前
『で、火神はテツヤが火神の家でキセキの世代と決別した時の帝光の話をした後
テツヤとまた拳を合わせた時に思い出したらしい』
赤司
「…それで、俺が試合終了直後に名字が消える所を見た…と言うことか」
名前
『大体誠凛が勝ったからじゃないの?涼太も緑間もWC前には既に練習試合とI.H予選で勝ったし…』
赤司
「それだと黒子と火神がなぜ思い出したか分からないだろう?」
名前
『え、ああ…そうか』
赤司
「答えは簡単だよ」
彼は「まあ正解かはわからないが、参考程度に聞いてくれ」と言ってから説明を始めた