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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第44章 倒そう




実渕がスローインするためにと葉山に「ちょっと!何ボーっとしてんのよ!」と声を掛けようとすると、彼は歯を食いしばり、険しい顔をしていた



葉山
「(俺のせいで連続失点…なんで…なんでこうなった!?スティールは頭に血が上ったせいだ。頭に上ったのは…伊月に止められたせいだ
止められたのはなんでだ!?あんな挑発に乗っちまったのはなんでだ!?止められないと思っていた…結局まだ俺が伊月の事をナメてたからだ…!!)」



そう思いながら彼は拳をギュッと握り締め、目を見開いて、歯をギリギリと食いしばってから深呼吸をした

そして実渕のスローインから赤司にボールが渡ったのを見て、彼に近づいた



葉山
「…赤司、ワリー。この先しばらく俺、1対1は控えるわ
ホントは今すぐやり返したいとこだけど相性最悪で、ある意味火神よりやりづらい…何より、伊月は一流のプレイヤーだ。考えなしに突っ込んだらヤバい」


赤司
「…そうか。頭は冷えたようだね、ならばいい。挽回まで大目に見よう」


実渕
「命拾いしたわねぇ、ホント…」

葉山
「え?」


実渕
「あそこでもしムキになってすぐやり返そうとしてたら、アンタどうなってたかわかんないわよ」


葉山
「…あ。言われてみれば…いやー、完全に忘れてたわっ伊月のことで夢中で…」


実渕
「んもうっ」



それからボールを持ったまま火神の方へとドリブルで攻めて行った赤司だが、火神には超広域DFがあるからと思いきや、赤司はまだその広域に入っていなかった

「温い」そう言いながら彼は3Pを撃ち、見事点差を少し広げた



赤司
「パスに気を取られて3Pへの警戒が甘くなったな。細心の注意を払い、わずかでも緩めるな。僕の動きを封じたければな

…とは言えそれも時間の問題だがな、いくらゾーンに入って喰らいついたところでじきに体力は底をつく」


火神
「くっ…」


伊月
「ドンマイ火神!とり返そう!!」


火神
「うす…!
(くそっ…もっとだ。もっと集中しろ!青峰が言っていたのはゾーンに入るためのトリガーの話、それともう1つ…ゾーンに入ると水の中を沈んでいくような感覚がある
深く潜れば潜るほど自分が研ぎ澄まされていくのがわかる。ゾーンにはまだ先がある…!)」







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