第43章 勝てない
日向の好きなものは「レイ・アレン」と「実渕玲央」
別に好意とかではなくシュートフォームの話であるのだが、彼はアレンのフォームを真似てもしっくりこなくて成功率も悪かったと言っている
そのため彼が中学時代に真似たのは同世代で1番いいと思った実渕のフォームで、地区も近かったから試合で見るたび目に焼き付けたらしい
彼のフォームはなめらかでキレがあってマジでカッコいいと思うと日向は素直に褒めていた
話は変わって、彼の嫌いなもの
伊月
「え?日向昨日のあの番組見なかったの?なんだー面白かったのに」
日向
「だっておネェ系の奴何人も出てただろーが、あーゆー奴ら嫌いなんだよ」
伊月
「そんな全否定しなくても…そーゆー人達もいるでしょーよ世の中」
日向
「別に否定はしてねーよ。ただ好きか嫌いかってだけの話だ。女々しい女は好きじゃねぇの、女々しい男だったら言わずもがなだ
誰がなんと言おうとヤなんだよ!」
伊月
「日向って告ったりする度胸はないくせに言うことはいっちょまえだよなー」
日向
「うっさいわ!」
そして現在に戻ると実渕は日向に「行くわよ、覚悟はいいかしら?」と聞くと日向はヒクッ…と頬を引きつらせて「複雑だぜ…まさか好きなもんと嫌いなもん、実渕が両方兼ね備えた奴だったとわ…」と口元は笑わせていた
福井
「日向プレッシャー甘くねぇか?」
岡村
「実渕はぶつかって決める体幹の強さがある。下手につっかけると4点プレイになるおそれがあるからのう…じゃが」
実渕
「だめよぉ、それじゃ」
日向
「!?」
彼は後ろに跳ぶフェイダウェイで3Pを放ち、そのままシュートを決めた
その事で点差は13点差にまでなり、それを見ていた桜井は驚いて言葉を失っていた
若松
「桜井…?」
桜井
「メチャクチャ難しいですよアレ…後ろに跳んで撃つのは思った以上に力が逃げますからね、3Pなんて届かせるだけでも至難
それを狙って決めるなんて…相当な距離感とボディバランス…そして」
日向
「(とんでもなく効率のいい型だ!!下半身の力がもれなくボールに伝わってる…!!
改めてホレボレする。これが「無冠の五将」実渕玲央…)
…って!んなこと考えてる場合じゃねぇだろ俺!!よこせ伊月!!」
伊月
「日向!!やり返してやれ!!」