第43章 勝てない
驚いてる黛を前は赤司は微動せず普通にそのまま話しを続けていた
赤司
「あなたは彼とそっくりな資質を持っている。練習を見せてもらいましたがその能力も彼と同じかそれ以上です
僕が同じ技術を伝授してさらに退部取り消しと1軍推薦もしましょう。どうですか?」
黛
「…断る」
赤司
「!」
黛
「お前からどう見えてるのか知らないが、俺は自分大好きなんだ」
赤司
「…」
黛
「噂が本当だとするならば幻の6人パス回しに特化した選手と聞いている。パスだけなんてつまらない、そこまでして試合に出したいとも思わない
そんな専門型にならなければ通用しないならしなくてもいい。結局それまでだったってだけのことさ
自分が気持ちよくならなきゃバスケなんてやるイミはない」
彼からの言葉を聞いた赤司は目を見開いてからフッと笑い「面白い。元から全く同じ型など求めていない。なおさら気に入った、お前ならテツヤを超える幻の選手になれる」と言った
それから現時点、彼は赤司からのパスを根武谷に回し、シュートに貢献していた
須佐
「まさかこんなとんでもない伏兵がいたとはな、新型幻の6人目か…!」
岡村
「誠凛も夢にも思わなかっただろうな。今まで幾度となく自分達を救ってきた変幻自在のパス、よもやそれが自分達に牙を剥くとは」
シュートを決めた根武谷は黛の下へ行き、「ナイスパァス!!」と言って背中を叩いた。すると彼はフウ…と溜め息を吐いて、目を細めた
黛
「ったくゲンキンなヤローだ。俺がレギュラーになったとたん手の平返しやがって…まあいいさ
別にお前らのためにやってるわけじゃない。パスも通れば俺が気持ちがいい。ちゃんといいトコいれば回してやるよ」