第34章 海常VS誠凛
それはある日の練習後のこと、降旗、福田、河原は体育館のすぐ外にある水道で手を洗ったり顔を洗ったりしており、「だーキツー」「死ぬー」等の声が上がっていた
福田
「先輩達は?」
降旗
「まだ残って練習してくって」
福田
「うっわホントに同じ人間かよ!?」
河原
「…なぁ。俺…バスケ部辞めよう…かな」
それは偶然体育館から出てきた黒子と火神にも聞こえており、その言葉を聞いた4人がみんな目を見開いて驚きを隠せずにいた
福田
「なっ…何言ってんだよ急に!!がんばればきっと…」
河原
「バスケは好きだよ。けど…火神や黒子はもちろん、先輩達もやっぱりすごいよ。練習についてくのが精一杯で…俺なんかじゃいくら頑張っても、試合になんてとてもムリな気がするよ」
福田
「河原…」
降旗
「…実は俺も同じこと考えたことあるよ、火神とか見てりゃ誰だって思うよ、モノが違うって。けど黒子見てると思うんだアイツもやっぱりすげぇんだけど…俺でも何かできることがあるんじゃないかって
もし最後までベンチだったとしても…俺やっぱみんなとバスケやってたい。辞めたらたぶん後悔する」
福田
「降旗…」
河原
「ああ…そうだな」
彼らを見ながら黒子と火神は少し何か考えているようで、それを思い出しながら火神はリバウンドを取り日向へとパスを出した
だが日向の後ろからは森山が予想よりも速く走ってきており、海常は森山がとれると思ったが、それを黒子がコースを変え降旗へとボールを回した
ボールを受け取った降旗はそのままレイアップシュートを決め、彼のシュートを見た福田と河原は嬉しそうに笑った
そんな彼の目の前には黒子と火神の手が出されており、彼らは軽快な音を鳴らしてハイタッチを交わした