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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第31章 WエースVS光と影




火神の様子を見ていた青峰は「…ったくバカヤローが、このままじゃ負けだな」と急に言いだし、その事にまた桃井が「え?」と声をあげた



青峰
「アイツの考えるようなことなんざ手にとるようにわかるぜ。大方どうせ「ゾーンに入れれば…」とか考えてんだろ…が、このままじゃ一生かかってもゾーンに入ることなんかできやしねぇよ」


桃井
「…え?」


青峰
「ゾーンてのは1回目より2回目の方がはるかに入ることが難しくなる。なぜなら1度体感して知っちまったからだ。あのなんでも思い通りになるような状態を知ってしまえば自然「もう1度…」という気持ちが沸く

けどその気持ちこそ雑念。集中状態であるゾーンに入るために1番あっちゃなんねーもんだ
ゾーンに入るには。ゾーンに入ろうとしたらだめなのさ」



そう語る青峰の視線の先では火神が紫原にダンクシュートを止められており、出てしまったボールを火神が取りに行っていた
そこには青いジャージを纏った彼がそのボールを拾い火神に「なんスかその体たらくは」と話しかけた

彼の名前を火神と黒子、紫原が呼んでいたが、彼はそれを気にせずに口を開いた



黄瀬
「…あれ?知り合いかと思ったら違ったっスね、あんた誰?」


火神
「…あ?何言って…」


黄瀬
「知らねーよ。んな何かにすがってバスケやるよーなヘタレは。どーやら準決は紫原っちとやることになりそうっスねー、よろしっくっス」


火神
「んだとっ…」


紫原
「…そーだね、てか今試合中なんだからあんま話しかけないでよ」


黄瀬
「なんだかなー。こんなんだったら、練習試合の時にやった誰かさんの方がよっぽど怖かったスわ」


火神
「なっ…!?」



チームメイトの所へ戻っていく黄瀬の後ろ姿を見ながら火神は「くそっ…なんなんだ急にあのやろー…」と思いながら、今までの事を振り返っていいた

彼は会場との練習試合を思い出し、「体力も技術も今よりもはるかに足りなかったし、ゾーンに入るなんてとてもムリだった。むしろそれが当たり前で…」と色々考えたら、何か気づいたようだった








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