第31章 WエースVS光と影
その言葉を彼が言ったのは前にもあった。それはまだ中学生だった時、「俺なんか間違ったこと言った?」と普通の顔で紫原は言い、黒子は「あそこまで言う必要はありませんでした」と言い合いがあった
そこに桃井がやってきて、「ちょっ…どうしたの!?」と青峰に聞いたところ彼は「どうもこうもねぇよ。また紫原の悪いクセが出ただけだ」と説明を始めた
紫原
「昨日2軍から上がっていたんだっけ?イラつくんだよね、あんたみたいな人」
「え?」
紫原
「その程度の才能で、がんばればなんとかなるとでも思ってんの?やめた方がいいんじゃない、バスケ」
「…」
紫原にそう言われた彼はそのまま出て行ってしまったらしく、桃井はそのことを聞いて「私捜してくる!!」と外に行こうとした。だがそれを緑間が「やめておけ」と止めた
緑間
「戻ってくる奴は戻ってくる。人に言われてやめてしまうぐらいなら、どの道長くは続かないのだよ。事実それでも、黒子は1軍で生き残っているだろう」
桃井
「…」
黒子
「バスケが好きで上手くなる為に努力する。それの何がいけないんですか」
紫原
「いけないよ、無意味じゃん。がんばれば誰でも夢が叶うとでも思ってんの?努力が実るとは限らない。そんなもん常識でしょ」
黒子
「…否定はできません。実際才能や資質というものはあると思います…けど、実らないとも限らない」
黄瀬
「あの2人も普段は仲悪くないんすけどねー、つか赤司っちとコーチ達がちょうど外してて助かったスわ。いたら超ペナルティっスよこーゆーの」
青峰
「こればっかりはしょーがねーことなのかもしんねーな、なんせあの2人が歩んできたバスケット人生は全く逆だかんな
バスケにさして興味がないにもかかわらずそれでも才能に恵まれ勝ち続けてきた紫原と、好きでも才能に恵まれず絶望すら味わってやっと活路を見つけたテツ
そんな2人に同じ価値観持てっつーのがムリな話だ」
黄瀬
「…はーで…青峰っちはどっちが正しいと思うんスか?」
青峰
「…知るかよバスケをどう思ってるかなんて人それぞれだろ。それを否定してもイミねーし
ただそれでも自分の信念貫きてーなら、戦って勝つしかねーんじゃねーの」