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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第30章 氷室VS火神 紫原VS木吉




彼が撃ったシュートはネットを潜り、観客は「マジかよあいつCだろぉ!?」と驚いていた。そのことに紫原は冷めた目をして「はぁ?てゆーかマグレでしょ?」と言っていた
福井と岡村もそんな彼と同じようなことを思っていた

喜んでいる周りを見ながら火神は黒子に「頼みがあるんだ」と話しかけ、黒子は「…え?」と少し驚きながら彼の話を聞き始めた

そんな彼らはベンチに座ったままで、今試合に出ている選手達は絶対防御の盾破りを始めた



木吉
「んじゃま…楽しんでこーぜ」


「木吉指令塔!!?」


「なんだあれは!?ミスマッチオンパレードの誠凛が、逆に陽泉のミスマッチをついてきたぁ!?」


相田
「(鉄平…!)」




「ふざけすぎアル…!」


岡村
「どうゆうつもりじゃ!?」



PGポジションにいる木吉は3Pラインでゴールの事を見てから福井を反応させ、ドライブで切り込むかと思いきやストップし、ジャンプしてシュートを撃とうとした

彼のシュートブロックに対応できない福井を見越した紫原はブロックに跳び、それを見た青峰は「そーゆーことか…!」とわかったようだった



青峰
「(狙いは…初手に紫原からそれを引き出すこと―)この攻めは誠凛の勝ちだ」



彼の視線の先では木吉が伊月へとパスを出し、福井は木吉に後出しの権利があった事を思い出した。そしてシュートを撃とうとする彼に紫原と劉はブロックに跳んだ

2人がブロックに来たことに誠凛1年は焦った顔をしていた



相田
「大丈夫よ!忘れたの?」


「?」


相田
「彼はコートが俯瞰で見えている。こういう状況でこそ真価を発揮するのよ、鷲の目は」



伊月は紫原と劉のブロックの間からパスを出した



青峰
「紫原のDFはどんな連続攻撃でも崩せねぇ、なぜなら反射神経+あの体格でたいがいのシュートにほとんど跳ばずに届くことができるからだ。だがCの高さを持つ木吉の中・長距離シュートには紫原でも跳ばなければ届かない
跳べば着地するまでワンテンポ次への動作が遅れる。そこから1手目の遅れを連鎖・拡大させる連続攻撃はわかっていても追いつけない」


木吉
「「勝てるどうかカンケーない」と言ったがカン違いするなよ。負けるつもりも毛頭ない」


紫原
「(まだ着地が…間に合わな――…)」


木吉
「誠凛は勝つ!!」








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