第26章 『ゾーン』
再開された試合で青峰の前には火神1人が立っており、それを見た観客も桐皇の選手も驚いていた
今吉
「(ここにきてエースに託すか…けどいくらなんでもそれは、正気の沙汰とは思えへんで…!!)」
青峰
「俺とタメはるつもりかよ?けどお前にゃムリだ。言ったろうお前の光じゃ淡すぎだってよ」
そして青峰はドリブルを始めたが、火神はほぼ反応できずにゴールを許してしまった。そして誠凛の攻撃へと変わり、伊月は黒子と連携をとりオーバーフローを使おうとした
だが今吉は、伊月についていた
伊月
「なっ!?(タイミングがズレたのか!?いや…違う!オーバーフローの効力が切れたんだ…!!)」
今吉は伊月のボールをスティールし、ボールは外へ出そうになった。「ここでボールが出たら…」と焦る日向ボールを追いかけようとしたが間に合わないと判断された
だがそこに黒子が「まだだ!!」と言いながらボールを日向に向かって投げ、無理な体勢だったために黒子は審判等がいる机にぶつかってしまった。そんな彼を見た相田は「黒子くん!!」と心配そうに声をあげた
その後ボールは日向から木吉へと渡り、木吉はシュートを決めた
黒子は少々よろめきながらも立ち上がり、青峰へと話しかけた
黒子
「ここで話されるわけにはいきません…みんなの想いを背負ったエースは絶対負けない…!信じてますから、火神くんを」
青峰はそう話す黒子を見ていたが、すぐに試合は再開された
応援に必死なベンチに火神は青峰を止めることが出来ず、「くそぉ…!!なんでだよ!!」と嘆いていた
火神
「(なんで俺はこんなに弱ぇんだ…!!ここでやらなきゃいつやるんだよ。絶対に勝つんだ!!
嫌なんだよ、もう負けるのは…!!嫌なんだよ、こんなとこで終わっちまうのは…!!嫌なんだよ、もう、泣いてる仲間を見るのは…!!)」
脳裏には先ほどの日向と黒子の言葉、夏に桐皇に負けたこと、木吉の最後のチャンスという言葉、夏に全敗し泣いている先輩の姿、青峰に努力を否定され泣いている黒子の姿が映った
光が差したような気がし目を開けると、火神が見た光景は色のない会場だった
そして火神は青峰へと反応し、目からは謎の光が出ており、ゾーンに入っていることがわかった
青峰
「前言撤回するぜ火神ィ…最高だなお前…!!