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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第26章 『ゾーン』





そんな究極の領域に入った青峰は日向から伊月へのパスをカットし、ゴールへと走り出した



景虎
「冗談きついぜ…あんなバケモノ現役時代にも見たことねーぞ。本来試合で実力の100%を発揮するなんてことは不可能だ
どんなに集中したって一流選手でいいとこ80%、今までの青峰もその80%を出し切って戦っていた」


小金井
「戻ってたぁ火神!!伊月!!」


景虎
「だがゾーンはその不可能なはずの100%を可能にする。しかも青峰クラスの100%は完全に未知の領域だ
体感的には恐らく…今までの倍は速い」


木吉
「(バカな!2人がいて…ほとんど反応できないだと!?)」



何もできなかった伊月と火神は先ほど同様気付いたら抜かされており、後ろを見ると彼はダンクを決めていた

会場は彼の速さをありえないという目で見ており、キセキの世代も驚きを隠せずにいた



黄瀬
「(そんな…ありえない…!)」


緑間
「(流れの中で偶然入ったならまだ分わかる…だが青峰は、自分の意志で入ったというのか!?)」


紫原
「(キセキの世代も初めて見る…)」


赤司
「(これが…青峰の本当の姿!!!)」



青峰が知っている帝光の記憶の中で、彼はたくさんの推薦を受けては断っていた。「試合には出る、練習には出ねー。それでもいいなら行ってもいーぜ」これをいつも来た監督等に言っていた

大体そう言うと推薦に来た人は「話はなかったことにしてもらおう!」と言って帰っていくのだ



桃井
「また断ったの!?もう何校目よ!?今日のスカウトだって全国ベスト8の村野台でしょ!?なんで練習でないとか言っちゃうワケ!?」


青峰
「っせーな。練習したら上手くなっちまうだろーが、これ以上周りの奴らと差を広げてどーすんだ
諦め相手とやる勝負ほど、つまんねーもんはねーよ」



青峰の言葉に桃井は悲しそうに目を伏せ、顔を俯けた
そんな彼は桐皇学園に出会った時も試合には出る等の同じことを言っていた

しかし原澤の回答は今までとは違い、前向きに検討すると言って帰っていった。青峰はその回答に疑問を持ったのか、廊下を歩きながらパンフレットを読んでいた










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