第25章 青峰VS火神
その後、リバウンドで木吉がとったものの桜井が木吉の手にあったボールを後ろからスティールした
伊月はその様子を見て「桐皇にはこれもあった…桃井の予測とデータを取り入れたDF力…」と思い出し、桜井はそのままシュートを決めた
河原
「何をやっても上を行かれる…クソォッ、せめて黒子のマークが外れれば」
降旗
「そうだ!!霧崎戦でやった黒子独断でパスルートを変えるやつなら…」
相田
「…ダメよ」
福田
「…確かにリスクはありますけどっ…でも…」
相田
「そうじゃないわ。もう…やってるわ」
福田
「え?」
相田
「それでもふり切れないのよ。桃井の黒子くん対策ならまだしも…黒子くんの心理まで完全に読まれてる」
「「そんな…」」
第3Q残り3分を切ったところで、点差はついに10点を超えていた。森山は「第3Q残りわずか…イイ線行ったと思ったが…」と誠凛の状態を少し悔しがっているようだった
その事に黄瀬は反論しようと「なに言ってんスか!勝負はまだ…」と続けようとしたが、笠松の「いいや…」という言葉にそれを遮られた
笠松
「…もう逆転は…ねぇ」
黄瀬
「ちょっ先輩まで…今からこの点差を返すのはムリってことっスか!?」
笠松
「そうじゃねぇ、見ろ」
その言葉に黄瀬が黒子のことを見るとマークが今吉から諏佐へと戻っており、他の桐皇のメンバーも黒子のことをジッと見ていた
桃井はそんな黒子を見て悲しそうに目を瞑っていた
黄瀬
「(黒子っちのマークが戻ってる…!?まさか…)」
笠松
「使えば使うほど効力が薄くなり40分フルで持続することはできない。もはや誠凛に打つ手はない…そして、今までのような逆転の可能性も今なくなった
ミスディレクションが完全に切れた。万策尽きた、誠凛の…負けだ」
今吉
「けどまあ恥じることでもないで、むしろ大したもんやと思っとるんや。1、2年生だけのチームで全国大会出場…あと1年あったらもっとイイセン行くやろ
来年また挑戦しいや」
黒子は今吉の言葉に昨日彼が体育館で聞いた会話を思い出していた