第24章 青峰VS黒子
チームの命運を託された火神は静かになった会場の中で青峰の目の前に立った、まず火神がドリブルで抜こうとし、ターンしシュートの体勢となったがそこでボールをカットされてしまった
しかしそれはお互いの脳内のみでシュミレーションで、現実では特に動いておらず観客はその様子にざわついていた
そして火神は最終的に伊月へとパスを出し「…だーめだ!ムカつくけど勝てねーわ、今回はまだ」と青峰に言った
しばらくするとボールが外に出てしまい、そのタイミングで誠凛はタイムアウトを取った
「なんだよーせっかくエース対決が見られると思ったのに…パス出しておしまい?」
「何もできずに10番が逃げて終わりかよーはぁ…ショボ」
高尾
「いやー言いたい放題言われてますなー」
緑間
「高尾もわかったのか?」
高尾
「あーなんとなくだけど」
緑間
「素人目にはただ火神が勝負を逃げたようにしか映らないだろうが…今の数秒間2人の間で行われていたことは高次元の駆け引き…!!
それは細かいフェイクからお互いの手を読み合った限りなくリアルなシュミレーション。お互いが相手の力量を正確に捉えられる実力があってこそできることでだ」
笠松
「しかも試合中の1対1は実力だけでなく状況も大きく関係する。それも踏まえて火神は自らの敗北を察知」
黄瀬
「そしてターンオーバーからの失点という最悪の事態を未然に防いだってわけっスか」
氷室
「自分にとって不都合な結果を受け入れる冷静な判断は、時として勝敗以上に大きな意味をもつ」
景虎
「…フー(前のアイツなら闇雲に突っ込んで終わりだったが…まぁ、なんだ。お前も成長してってことだよな)」
その頃、青峰は火神のことを見て「かはっ」と笑っており、火神はベンチで水分の補給をしていた