第17章 それも運命
名前side
名前
『お、お恥ずかしい所をお見せしました…』
多分20分位泣いてたのではないだろうか、と思うくらいあたしは泣いた。ものすっごく、マジで
緑間のジャージが鼻水はついていないものの、涙がまあ…かなり染み込んでいる
クリーニング代…必要なのかなぁ
高尾
「な、真ちゃん、俺嘘ついてなかっただろ?」
緑間
「…疑って悪かったのだよ」
高尾
「今日リアカー漕いでくれよなー」
緑間
「それはお前の仕事なのだよ」
高尾
「!?」
黄瀬
「まー、何はともあれ戻って良かったッス!」
桃井
「本当だよ!最初私しか覚えてなくて…泣きそうだったんだからね!」
高尾
「あ、俺も俺も。名字ちゃんのことみんな覚えてなかったもんな」
それはあたし関係ないよね。勝手に忘れたんだから、うん
勝手に自己完結してしまって悪いが、本当にそれはあたし関係ないと思う。あたし記憶操れないし
テツヤはさつきの横で2号を撫でながら緑間と涼太のことをジーッと見ていて、何かを観察しているようだったけれど、あたしには何を観察しているか分からなかったのだが、彼がしっかり話してくれた
黒子
「…黄瀬くんと緑間くんは、バラバラになった帝光の記憶を…覚えてますか?」
名前
『!!』
黄瀬
「あー…俺はうっすらとしか覚えてないッス
もう名字っちのいた記憶の方が強いッスね」
緑間
「…両方の記憶が、あるのだよ」
黒子
「そうですか…ありがとうございます」
テツヤはペコリとお辞儀をしてお礼を言った。2号もその時と同時にわんっ!と吠えたが、何か意味があったのだろうが
そして緑間は高尾に帰るぞ。と言ってリアカーへと歩き出した
緑間
「…黒子、ウインターカップでまたやろう」
黒子
「…はい」
その様子を見ていた涼太は笑みを浮かべてから、さつきと一緒に帰っていった
あたしもテツヤと。戻ろうかと言って、並んで歩き出した