第3章 久しぶり
テツヤはあたしと話がしたいらしく、誠凛の監督に2人きりになれる空間を作ってもらった
だけど一言。気まずい!
名前
『…キセキ達とは仲良くやってる?』
黒子
「それが…よく分からないことが起きているんです」
名前
『分からないこと?』
黒子
「名字さんが消えて、高校生になったときのことです
僕と桃井さん以外のキセキから、名字さんの記憶が消えてしまったんらしいんです」
名前
『…マジか』
黒子
「僕も名字さんを思い出したのはつい最近で…記憶が追い付いてないんです…」
名前
『…いつごろ思い出した?』
黒子
「確か火神くんと強くなろうと決めた時で…」
名前
『征十郎とか、も?』
黒子
「恐らく赤司くんもみんな…覚えてないと思います」
名前
『火神も覚えてない、のか…つまりまとめると』
黒子
「桃井さんと高尾くん、僕以外の人は帝光の時の記憶を忘れているようなんです」
名前
『…どうしろと』
なんでまたあたしがここに来たのだろうか
それに記憶…いや軽く存在が消えて、高校生になってるなんて…これは、意味がわからない
黒子
「とりあえず、誠凛に来ませんか?
名字さんは誠凛に進む筈だっから、制服も誠凛のなんでしょう
…と言うよりも、今までどこに居たんですか?」
名前
『…あ、本当だ
誠凛の制服が置いてある
…よし、あたしマネージャーやる』
黒子
「…やはりそうですか
名字さんなら言うと思ってました」
名前
『さすがテツヤ、分かってるね』
ふわりと笑うテツヤ
その表情を間近で見るのは久しぶりで、懐かしい感覚がした