第12章 花火大会だよ！

森山
「伊月くん、ちょっと…いいかな？」


伊月
「…何ですか？」


森山
「あそこの糸目の彼は…彼女がいるのか？」


伊月
「土田…ですか？ああ、そうですけど」


森山
「やはり！まさか誠凛は彼女持ちが多いのか！？」


伊月
「え？いや、彼女が居るのは彼１人ですが」


森山
「そうか！彼こそ！俺が探していた人だー！！」


伊月
「森山さん、何言ってるんですか！？」



土田のことを見ながら目を輝かせる彼はまるで新しいおもちゃを見つけた子供のようだった

だが伊月はむしろ反対に森山のことを不思議な視線を送りながら見ており、引いていた



森山
「俺はそこの糸目の人の弟子になる！」


笠松
「はぁ！？」


黄瀬
「森山先輩マジどうしちゃったんスか！？」


土田
「糸目の人って…俺のこと？」


森山
「そーです先生！俺にご教授下さい」


土田
「ええ！？いや、俺より森山さんの方がバスケ上手いじゃないですか！」


森山
「バスケじゃない！俺に女の子との接し方を教えて欲しいんだ」


土田
「女の子との、接し方？」


森山
「ここにいる男子の大半が分かると思うが、毎日のほとんどがバスケ一色、それに不満はないが時には見目麗しい女子に癒されたいと思うはずだ！

だがしかし、何事にも慣れ不慣れがある！どーやって女の子との会話を長続きさせればいいのか分からす、戸惑うこともしばしば！
このままではいけないと！皆思うだろ！？」



いきなりマシンガントークをした森山の会話がよくわからないのか、小金井は頭上に


小金井
「えっと…どーゆー意味？」


黄瀬
「つまり、女の子にモテるスキルが欲しいって言ってるんです」


小金井
「えー！？そんなの黄瀬が１番知ってるっしょ！」


黄瀬
「いやぁ、俺の場合はあっちの方から勝手に声掛けて来るんでモテたいと思ったことはないしー」


笠松
「さりげなく自慢すんじゃねぇ！」


黄瀬
「うえ！！」



黄瀬の発言が頭に来たのか笠松は黄瀬を普通にためらいなく蹴った

それはいつものことなのか、周りの人は心配することなく普通に傍観していた