第12章 花火大会だよ!
火神
「おい!2号、名前!どこだー!
ッチ、こう人が多いと…おい黒子!って居ねぇ!」
黒子
「火神くん、僕はこっちです」
火神
「うお!って居たのかよてこういう時くらいもっと存在感出せよ!
お前も迷子とか洒落になんねーぞ」
黒子
「そうですね…あ、だったらそこの屋台に寄っても良いですか?」
火神
「あ?お面屋さん?」
すたすたといつも通り人混みを突っ切りお面屋さんへと足を進める黒子
彼は試着できるお面を1つ手に取り、火神に自分に着けずに見せた
黒子
「はい。例えば…このお面を被るとか…どうですか?
世界的に有名な白い子猫のケティちゃんです。存在感ありますよね?」
火神
「いやいやいや、ケティちゃんはねーだろ
なんで猫…お、これなんてどうだ」
黒子
「これは…やはり世界的に有名な黄色いネズミのペカチュウですか?」
火神
「…着けてみたらどうだ?」
黒子
「面白がってませんか?」
火神
「んなことねーよ。2号と名前のためだ」
黒子
「そうですけど…どうですか?」
火神
「んぶ…ブフォ!似合って…似合ってる
ブハハハ…ハハハハ!」
黒子
「…火神くん」
高尾のように笑う火神に、黒子がお面越しで彼に変な視線を送った
確かにいつも笑わないような相手が笑ったら驚くが、笑うというのは失礼…という部類に入るのだろうか
火神
「黄色い黒子がめちゃくちゃ笑って…」
黒子
「お面ですから…僕が笑っているわけではありません。ペカ…」
火神
「グハハハ…」
黒子
「笑いすぎです」
火神
「ヒー!」
黒子
「お面作戦はなしですね」
そっとペカチュウのお面を元あった場所に戻し2号と名前を探すために歩き出した黒子
ちなみに火神は笑いすぎです中々動けなかったらしい