第11章 紫と桃と再会
火神
「(今までの奴とはずいぶん違うっつーか…子供(ガキ)だなまるで…ガキ?)
なーんだガッカリだわまったく
そんなビビりだとは知らなかったぜ。逃げるとかダッセー」
1年
「(火神それ挑発ー!?になってないぐらい…レベル低っく!ガキかっ!)」
紫原
「はあ?逃げてねーし」
1年
「(のったぁー!?やっすぅーい!)」
火神
「オイオイ無理すんなよ?ビビってたじゃん」
紫原
「無理じゃねーしってゆーかビビってねーし!そっちいれてー」
審判
「だからダメだってー!」
何のコントだとツッコミを入れたいのを我慢して氷室さんの方のチームへ話しかける紫原
対し氷室さんは……と何か考えている様子を見せ、あたしはもう溜め息を吐く以外にすることはない
氷室
「Tシャツ…俺のともう1枚ないかな?」
男子
「え?」
氷室
「てきとーに口裏合わせて…強いし…」
男子
「……」
男子
「すみませんよく見たらエントリーしてた石井くんでした。彼」
1年
「(何ィー!?アリか!?)」
火神
「タツヤあー見えて目的のためには手段選ばねーから」
名前
『…よく紫原サイズのTシャツがあったな』
ねぇ紫原の身長知ってる?2mだよトトロ超えてるんだよ。
そんな服のサイズ普通持ってるか!?
思わず突っ込んでしまって少し息切れしながら、あたしはコートから離れて傍観席へと移動した
審判
「あーもうどーでもいいわ!とっとと…始めるぞ!」
選手
「(改めて)しゃす!」
火神
「バーカバーカ」
木吉
「火神もういいからポジションマッチアップ俺だし。1人で2人相手するわけにはいかないだろう
今回紫原は俺、お前は氷室だ」
火神
「ああ」
紫原
「えー?じゃあ俺の相手は…」
木吉
「久しぶり。中学以来だな」
紫原
「…誰?」
木吉
「まいったな…覚えてないか」
紫原
「中学時代やったっけ?忘れちゃった
それに弱い人わざわざ覚えたりしないし」
名前
『全中でやりましたけど!?』
確か木吉さんのことこてんぱんにしてたよね!ととりあえず突っ込みを入れて自己満足してから紫原のことを見て再び溜め息を吐く
紫原はあたしのこと、あの時に消えてなくても忘れてそう