• テキストサイズ

[残響のテロル]もう1人のテロリスト

第2章 #1 FALLING


都庁___


「…バカじゃないの」

くるリン、とかかれた可愛らしいキャラクターのぬいぐるみ売り場で立ち止まる。
さっきから、2人の影を探している。
それなのに、見つからない…



「わっ!」
「きゃっ…!」
「あ、やっぱりアルだ」
「ツエルブ、ふざけすぎだ」



私の後ろに立つ、人懐こい笑顔を浮かべるツエルブ。
私の横に立つ、呆れたような顔をするナイン。



「名前、さ」
「ん?」
「…名前だから、そっちで呼んで」
「なんか慣れないけど、名前が言うならそうするよ。俺たちの事は、今まで通りでいいんでしょ?」
「うん。ごめんね。ありがとう。それでさ、」




約束、やっぱり今日なの?




私がそう聞くと、ツエルブは意味深に笑った。

「あと3分だ。自家発電が稼働して電源復旧するまで26分」
「了解」
「間取りは覚えたな?」


2人だけで話を進めているが、内容はもうわかった。



「え、ちょっと!あっ、」

電気が、消えた。


「こっちだ」

ナインが私の手を引き、ツエルブとは違う方向に走り出した。






/ 51ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp