第7章 # 4 BREAK THROUGH
「あいつ、結構図々しくないか?」
「まあまあ。ずっと風呂入ってなかったみたいだし」
「女の子だもんねー」
「なし崩しに居候するつもりじゃないだろうな?とにかく、熱が下がったらここを出ていってもらう」
「でもさ…」
「ここにいたって何の役にも立たない。邪魔なだけだろ」
ハッキリと言い捨てる。
確かにそれはそうなんだけどさ。
「言うねぇ。ナインは」
シュークリームを頬張りながら、目線だけナインに向ける。
「本当の事だ」
「ま、確かにね。ツエルブの声でビビられてちゃ、この先大変かも」
「あ、名前ついてる」
「ん。ありがと」
口元に付いたクリームをツエルブが指で掬い、それを舐めた。
「お前ら…」
「何ナイン、嫉妬?」
ツエルブが面白そうに聞く。
それに対して、ナインはムッとした表情で
んなわけあるか、と言うとパソコンに向き直った。
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