第5章 # 3 SEARCH & DESTROY
「じゃあ、行ってくる」
「知らない人が来ても開けちゃダメだからね!出かける時はちゃんと鍵閉めて_____」
「ハイハイ、気をつけてね。行ってらっしゃい」
今回も一人で留守番。
理由はひとつ。
「お金の関係でって何なの…」
前回の岡持ちとかも通販サイトで手に入れていたみたいだし、これからもお金はかかるから仕方ない。
そんなことより…
「暇」
バイトも辞めちゃったし、学校に行かない平日は暇になる。
もちろん土日も。
買い出しに出かけようかなー、と思いながら冷蔵庫を開ける。
ほぼカラ。
冷凍室を開ける。
何も無い。
調味料はあるくせに。
これだから男2人はダメなんだ…
部屋から財布を取り、鍵を持って玄関へ向かう。
ツエルブに言われた通り鍵を閉める。
まだ学校が少しあるから帽子と眼鏡で顔をなるべく見せないように。
「あっついなぁ…」
太陽がジリジリと肌を焼くような暑さだ。
少し歩くスピードを速める。
近場のスーパーに入ると、汗がスッと引いていく。
野菜や魚、肉、麺類などをとりあえずカゴに入れ、アイスのコーナーへ足を進める。
吸うタイプのアイスを数個、棒アイスの箱を二つ、それと棒アイス一本。
会計は少し高かったが、これからお世話になるんだからそれくらいはしておかないと。
重たい袋を提げ、棒アイスを食べながら家に着く。
まだ2人は帰ってないみたいだ。
家はやっぱり涼しい。
あ、クーラー消していくの忘れてた。
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