肉食系女子のススメ《恥ずかしがりやの彼女~番外編》
第3章 ようこそ!ダイニングバー【A-style】へ!《店長side
素直に菜奈のお願いを聞いてあげる優しい店長こと俺はドリ場へと向かった。(パシリじゃないよ!)
"ドリ場"とは我がダイニングバーの花形であり、稼ぎ頭こと悠がいるバーカウンターのことである!
店長「悠~~スミノフ(*ウォッカの種類)1ケース持ってきたよー。」
俺の言葉に相変わらずの美男子笑顔で、ありがとうございます、と爽やかにお礼をいう悠は、男の俺が見てもドキッとしてしまうほど格好いい。
そのおかげでこのカウンターの席は常に予約御礼状態で、酷いときには3ヶ月先まで予約がびっしりだ。
………本当に有り難いよね。イケメン万歳\(^^)/←
だってさ、悠は海斗ほどノリが良くないから、悠の気を引くには注文するしかないんだよね。注文ついでに会話しちゃおうってさ~。
でも、悠もちゃんと丁寧にお客さんの対応するからリピーターがわんさかいるわけです。
悠「……さん、飲み過ぎ。はい、お水飲んで休憩しましょう?」
客「う~~~まだ飲みたいのにぃ~!でも、悠くんが心配してくれるのが嬉しいからいい子にするよ♡」
悠「……くす、偉いですね。さ、お水どうぞ?」
…………。
………何あれ。何あの優しいやりとりは。
あれはモテるよね。しょうがないよね。………うん。
?「___悠さぁん♡」
店長「のわぁっ!?」
押しやられて転がった俺は抗議を言うべく、その原因を作ったスタッフをキッと睨み付けるが、視界に入ったキャワイイ姿にすぐに目尻は垂れ下がった。
店長「ゆり~~♡」
デレデレな俺ににっこりとした天使の笑顔を向けるゆり。
ゆり「ごめんね、店長。私、悠さんと話したいの。」
笑顔でさらりとフラれるが、俺は気にしない。
断じて気にしてなーーーい!!!(強がり)
ゆりのこんなにもかわいい笑顔を向けられても、態度の1つも変わりゃしない悠は凄いよね。何でなの?って感じ。