肉食系女子のススメ《恥ずかしがりやの彼女~番外編》
第2章 どうしても欲しいもの《ライバルside》【R18】
悠「……こら。ワガママ言わない。」
ふ、と口許を弛ませ笑みを見せる悠。
今この瞬間この笑顔は自分だけに向けられているものだと思うと嬉しくて堪らない。
ゆり「だってぇ……… ゆり、悠さんのこと好きなんだもん。……居ないと寂しくて死んじゃうかも。」
甘えるように筋肉質な体にぎゅう、と抱きつくと、悠は背中をぽんぽんと優しく撫でながら、全くゆりは……とつぶやいた。
呆れられたのかと心配になり見上げると、自分を見下ろす彼と目があって。
悠「好きとか簡単に言うなよ。………お前、可愛いんだからさ、自分を安く見せちゃだめだ。」
ゆり「簡単になんて言ってない………!本当だもんっ!本当に___」
溢れそうになる涙を堪えながら、悠の手を掴むとそのまま誰もいない更衣室へと引っ張っていく。
ゆり(……もう我慢できない!!悠さんが好き!!)
自分に引っ張られている間、何も言わずについてきてくれた悠。彼はきっとゆりがこれからしようとしていることを受け入れてはくれない。
分かっていても止められない想いと衝動。
恋ってすごい。怖いけど、何だって出来ちゃう気分になる。
悠「……… ゆり……おい、落ち着けって。………お前、自分が何してるかわかってんのか?」
壁に寄りかかり立っている悠の前にしゃがみこみ、エプロンを外していると、頭上から聞こえてきた冷めた声。
ゆり「……… 悠さんは何もしないでいいから……キモチ良くしてあげるね?」
上目使いに見上げる寂しそうな顔をした悠さんと目があって。チクリと痛む胸を無視して、目の前にある悠のパンツのベルトを弛めていく。
ベルトを外しジッパーを下げようとした時、自分の頭を撫でる大きな掌感じた。
悠「………止めとけ。俺、軽い女は嫌いだよ?………安売りすんな。………おいで?」
悠は冷めた表情のまま手を伸ばし、ゆりの体を支え立たせると、そのままぎゅう、と抱き締めた。